2025年のデビスカップ予選2回戦「日本 vs ドイツ」は、2025年9月12日(金)から13日(土)にかけて、東京・有明コロシアム(室内ハードコート)で開催されました。日本は予選1回戦でイギリスを3-2で破り進出しましたが、ドイツはアレクサンダー・ズベレフ(世界ランキング3位)不出場ながらも圧倒的なパフォーマンスを発揮。最終的にドイツが4-0で勝利し、11月のファイナル8(イタリア・ボローニャ開催)への出場権を獲得しました。日本は全敗で敗退し、2026年の予選1回戦に回ります。
<各対戦と試合結果・試合内容>
デビスカップの予選は、シングルス4試合+ダブルス1試合の合計5試合形式(すべて3セットマッチ)で、先に3勝したチームの勝利が決まります。日本は錦織圭の不出場(直前離脱)が痛手となり、西岡良仁や望月慎太郎らが奮闘しましたが、ドイツの経験豊富な選手陣に押し切られました。ドイツはシングルスで2勝を挙げ、ダブルスで決着をつけ、残り2試合は消化試合となりました。
9月12日(1日目)
・第1シングルス
・西岡良仁 (JPN, 世界153位) vs Jan-Lennard Struff (GER, 世界98位)
・Struff 勝利 (6-4, 6-7(7), 6-4)
約2時間半の激戦。西岡が第2セットをタイブレークで奪うも、Struffの強力なサーブ(エース10本以上)と安定したベースライン攻撃に押され、第3セットでブレイクを許す。西岡はチャンスを活かせず、日本が0-1に。StruffはUS Open後の疲労をものともせず、堅実なプレーで勝利。
・第2シングルス
・望月慎太郎 (JPN, 世界104位) vs Yannick Hanfmann (GER, 世界ランキング中位)
・Hanfmann 勝利 (6-3, 6-3)
1時間20分のストレート勝ち。望月は序盤にサービスゲームをキープするも、Hanfmannの速いフォアハンドとリターンで2セット連続ブレイクを喫す。日本は0-2に追い込まれ、2日目に持ち越し。Hanfmannはシーズン低迷からの復調を示すプレー。
9月13日(2日目)
・ダブルス
・綿貫陽介/柚木武 (JPN) vs Kevin Krawietz/Tim Puetz (GER)
・Krawietz/Puetz 勝利 (6-3, 7-6(4))
約1時間40分。綿貫/柚木ペアは第2セットでセットポイントを3つ奪う積極的なネットプレーで粘るが、ドイツの経験豊富なダブルスコンビ(デビスカップ通算18勝1敗)がタイブレークで逆転。4つのマッチポイントをセーブされた末に敗北。日本は0-3で敗退決定。Krawietz/Puetzはデビスカップでの強さを発揮。
・第3シングルス (消化試合)
・坂本怜 (JPN, 世界189位, デビュー戦) vs Justin Engel (GER, 17歳)
・Engel 勝利 (6-3, 6-7(2), 10-7 スーパータイブレーク)
若手対決の約2時間の試合。坂本が第2セットをタイブレークで取り返すも、Engelの安定したストロークとメンタルで第3セットのスーパータイブレークで逆転勝ち。日本は0-4で完敗。Engelのデビュー勝利がドイツの勢いを象徴。
・第4シングルス (消化試合
・未実施(日本敗退決定のため)
<全体の勝敗:>
ドイツ 4-0 日本(日本は全試合敗北)。
主なポイント:
ドイツはズベレフ不在ながら、StruffとHanfmannのシングルスで優位に立ち、ダブルスのKrawietz/Puetzが決定的勝利。日本の若手(望月、坂本)は善戦したが、経験の差が顕著。日本監督の添田豪は「勝負強さの差」を指摘。
<試合後のインタビュー>
試合後、選手・監督のコメントはDavis Cup公式サイト、ATP Tour、日本テニス協会、メディアインタビューからまとめました。全体的に、ドイツ側は自信を、日本側は反省と次年度への意欲を強調。
日本側
・添田豪監督:
「どの試合もチャンスはあったが、決め切れなかった。相手の経験と勝負強さが上回った。錦織の不在は痛かったが、若手が貴重な経験を積めた。来年は予選1回戦からやり直し、もっと強くなる」(Davis Cup公式、日本テニス協会インタビュー)。敗退を「悔しいが、成長の糧」とポジティブに。
・西岡良仁 (第1シングルス敗者):
「第2セットを取った勢いで第3セットも行きたかったが、Struffのサーブが強すぎた。チームとしてもっと粘りを発揮できなかったのが残念。次は個人戦で巻き返す」(ATP Tour)。怪我からの復帰途中で、自身の調子も課題に。
・望月慎太郎 (第2シングルス敗者):
「Hanfmannの速い球に対応しきれなかった。もっとリターンを改善しないと。チームの雰囲気は良かったが、結果が出せなくて申し訳ない」(日本メディア)。今季の低迷を自覚し、レベルアップを誓う。
・綿貫陽介/柚木武 (ダブルス敗者):
綿貫「セットを取れる場面があったのに、経験の差で負けた。プッツのボレーが上手すぎた」。柚木「攻めのプレーはできたが、ミスが致命的。デビスカップのプレッシャーを学んだ」(SMASH誌、THE DIGEST)。「経験の差」を共通の反省点に挙げ、次回への教訓に。
・坂本怜 (第3シングルス敗者, デビュー戦):
「17歳のEngelに負けたのは悔しいが、良い試合ができた。代表デビューで貴重な経験。もっと強くなって戻ってくる」(X投稿・日本テニス協会)。若手の意欲が光る。
<今後の試合スケジュール>
・日本代表の次戦:
2026年デビスカップ予選1回戦(1月頃、ホームorアウェイ)。対戦相手は未定(敗退国同士の抽選)。ワールドグループ1復帰を目指す。個人戦(ATP/WTAツアー)では、西岡や望月らが秋季大会(上海マスターズなど)で活躍予定。
・関連イベント:
女子版ビリー・ジーン・キングカップも同時期に進行中。日本女子は9月18日以降の準々決勝でイギリスと対戦(中国・深セン)。
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