朝三暮四(ちょうさんぼし)
<故事の概要>
朝三暮四は、中国の「列子」に由来する故事成語。ある猿飼いが飼い猿に木の実を与える際、朝に3つ、夕方に4つ与えると言ったところ、猿たちが不満を示した。そこで、朝に4つ、夕方に3つに変更すると、猿たちは喜んだ。しかし、合計は7つで変わらない。この話から、物事の本質を見抜けず、表面的な違いに惑わされる様子を表す。
<慣用句の意味>
物事の本質を見極めず、表面的な変化や言葉遊びに惑わされること。また、目先の利益や見かけに騙される愚かさを指す。
<補足>
この成語は、判断力の欠如や、短期的な視点にとらわれる人間の愚かさを批判的に表現する際に使われる。ビジネスや政治、日常会話などで、見た目や言葉に惑わされず本質を見抜く重要性を示唆する。
<使用例>
・彼は朝三暮四の策略にまんまとはまり、詐欺師に騙されてしまった。
・政治家の朝三暮四な発言に、国民は本質を見抜くべきだ。
<類義語>
・ず知らず(みずしらず):本質を見抜かず表面的な判断をすること。
・羊頭狗肉(ようとうくにく):見かけと中身が異なること。
・目くらまし(めくらまし):本質を隠して惑わすこと。
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