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<川崎宿から神奈川宿への道中>
川崎宿(神奈川県川崎市)から神奈川宿(神奈川県横浜市神奈川区)までは、東海道五十三次の2番目から3番目の宿場を結ぶ約9kmの道のりで、徒歩で約2〜3時間程度です。江戸を出発し、品川宿で多摩川を越えた後の旅人が、比較的平坦な道を進む区間です。1.川崎宿の出発
川崎宿は、多摩川を渡った後に位置する宿場で、江戸から約20kmの地点です。宿場を出発すると、旧東海道は現在の国道15号(第一京浜)にほぼ沿う形で南西へ進みます。江戸時代の道は、田んぼや村落を抜ける素朴な道でしたが、現代では都市化が進み、住宅街や商業地が広がっています。

2.生麦村と生麦事件の現場
川崎宿を出て横浜市鶴見区に入ると、生麦村(現・生麦付近)を通過します。ここは1862年の「生麦事件」の現場として知られ、薩摩藩の島津久光の行列にイギリス人チャールズ・レノックス・リチャードソンが遭遇し、斬殺された場所です。旧街道沿いに「生麦事件碑」があり、歴史的な緊張感を伝えています。

3.鶴見川を越えて神奈川宿へ
生麦を過ぎると、鶴見川を渡ります。江戸時代には「鶴見橋」で渡河し、周辺は田園風景が広がっていました。現在は鶴見川に架かる橋を渡り、都市化したエリアを進みます。道はほぼ平坦で、旧東海道のルートは国道15号や細い裏道に沿って神奈川宿に近づきます。旅人は海や遠くの富士山を眺めながら歩いたとされますが、現代ではビルや住宅が目立ちます。

<神奈川宿の特徴>
神奈川宿は、東海道五十三次の3番目の宿場で、江戸から約32km、川崎宿から1つ目の宿場です。現在の横浜市神奈川区の青木町や台町付近に位置し、旅人にとって最初の本格的な休息地として賑わいました。
1.宿場の役割と歴史
1601年に宿場として指定された神奈川宿は、中規模ながら旅籠や茶屋が充実し、旅人や物資の往来で繁栄しました。近くの神奈川湊(現在の横浜港の前身)は、江戸への海路輸送の拠点として重要で、宿場と湊が連携して機能していました。

2.見どころ
・ 青木橋と神奈川台関門跡:
神奈川宿の入口(下り方向)には、かつて関所があり、旅人の出入りを監視していました。現在の青木橋付近でその名残を感じられます。

・滝の川と弁天橋:
宿場内を流れる滝の川に架かる弁天橋や、周辺の弁天社(現・神奈川弁天)は、旅人に親しまれた風情あるスポットです。

・権現山(掃部山):
宿場を見下ろす高台の権現山(現・掃部山公園)は、かつて神奈川奉行所が置かれた要所で、現代でも横浜の歴史を体感できる場所です。

3.浮世絵と景観
歌川広重の「東海道五十三次」では、神奈川宿は海沿いの美しい風景で描かれ、旅人に印象的な休息地として映りました。現代では都市化により海辺の風情は薄れていますが、旧街道の路地や案内板を辿ると、江戸時代の雰囲気を想像できます。

4.現代の神奈川宿
現在はJR東神奈川駅や京急神奈川駅周辺が宿場の中心エリアで、横浜の中心部に近い立地です。横浜市歴史博物館や「神奈川宿歴史の道」の案内板を参考にすると、宿場の歴史を深く知ることができます。

***神奈川宿、現在写真を添付しています。

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