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水魚の交わり(すいぎょのまじわり)

<故事成語>
「水魚の交わり」は、中国の古典に由来する故事成語で、特に『荘子』や『列子』などの道家思想の文献に登場する言葉に着想を得ています。この表現は、魚と水の密接な関係をたとえとして用いたものです。

<故事の概要>
この成語の背景には、魚が水なしでは生きられないように、互いに深い信頼や依存関係で結ばれた親密な関係を表す思想があります。具体的には、中国の戦国時代やそれ以降の文献で、君臣や友人同士の深い結びつきを象徴する例えとして使われてきました。『荘子』では、魚が水を得て自由に泳ぎ回る様子が、理想的な人間関係や自然との調和を表現する比喩として登場します。

<慣用句の意味>
「水魚の交わり」は、非常に親密で切り離せない関係、または互いに必要不可欠な存在であることを指します。特に、君主と忠臣、親友同士、夫婦など、深い信頼や絆で結ばれた関係を表現します。互いに支え合い、欠かせない存在であることを強調する慣用句です。

<補足>
・この表現は、ポジティブな文脈で使われることが多く、信頼や協力の重要性を強調します。
・日本の古典文学や歴史的文脈でも、武将と家臣、または親しい友人同士の関係を表す際に使われることがあります。
・ただし、現代の日常会話ではやや古風な表現とされ、書き言葉やフォーマルな場で使われることが多いです。

<使用例>
・「彼と彼女は水魚の交わりのように、いつも一緒にいて互いを支え合っている。」
・「君主と家臣の関係は、水魚の交わりのごとく、互いに信頼し合ってこそ国は繁栄する。」
・「あの二人の友情は水魚の交わりと言えるほど深い。」

<類義語>
・刎頸の交わり(ふんけいのまじわり):命を賭けてまで信頼し合う親密な友情。
・管鮑の交わり(かんほうのまじわり):深い友情や信頼関係(管仲と鮑叔牙の故事に由来)。
・魚水の契り(ぎょすいのちぎり):水魚の交わりに近い意味で、切っても切れない関係。
・親密無間(しんみつむかん):非常に親しく、隙のない関係。

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