故事の概要:
中国古典『列子』天瑞篇に由来する故事。中国北部に住む愚公という90歳の老人が、家の前に太行山と王屋山という二つの大きな山があり、往来が不便だと感じたため、家族とともに鍬やかごを使って山を移そうと決意。隣人の智叟(ちそう)が「そんなことは不可能だ」と嘲笑するが、愚公は「子や孫が代々続けば、山はいつか尽きる」と言い、努力を続けた。神々がその執念に感心し、山を大河の東へ移してしまったという話。
慣用句の意味:
根気強く、たゆまず努力を続けていれば、どんなに大きな困難や難事業でも、最終的に成し遂げられるという意味。持続的な努力の重要性を説く。
補足:
「愚公」は一見「愚か者」を意味するが、実際には「愚直で諦めない精神」の象徴。日本語では「愚公移山(ぐこういざん)」と四字熟語としても使われ、中国では共産党のスローガンとしても引用されることが多い。語源は先秦時代の寓話で、現代のモチベーション語として人気。
使用例:
「この資格試験は長丁場だが、愚公山を移す精神で毎日コツコツ勉強しよう。」
「模試でD判定だったのにあきらめなかった健太くんは、東大に合格しました。まさに愚公山を移すの如し。」
類義語:
・水滴石穿(すいてきせきせん):水滴が石を穿つように、積み重ねた努力が成果を上げる。
・十年一剣(じゅうねんいっけん):長い時間をかけて一つの目標を磨き上げる。
・滴水穿石(てきすいせきせき):水の一滴が石を貫くように、継続が奇跡を生む。
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あんぜんLAB
@anzen_LABおはようございます。今日の故事成語 『愚公山を移す』ぐこうやまをうつす *意味*どんなに困難でも、根気強く努力を続ければ必ず成し遂げられる → 小さな安全の積み重ねが、大きな安心を生みます! #ことわざ pic.x.com/JUMd2Vnece