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現在の太陽光パネル(主にシリコン型)とペロブスカイト太陽光パネルの違い

1. 見た目と作り方の大きな違い
・今の太陽光パネル(シリコン型)
黒くて硬い板のようなパネル。厚みがあり、重さもあります。
シリコン(砂を精製した材料)で作られていて、工場で高温で焼き固めるような工程が必要です。ガラスやフレームでしっかり守られています。

・ペロブスカイト太陽光パネル
とても薄いフィルムやシートのようなもの(厚さはシリコンの約1/100)。
インクを印刷するように材料を塗って作れます。低温で簡単に作れるので、製造がシンプルです。
曲げたり折り曲げたりできる柔軟性があります。

2. 重さと設置しやすさの違い(一番の大きな違い)
・シリコン型:重い(屋根の重い部分にしか置きにくい)。広い平らな土地や丈夫な屋根が必要。
・ペロブスカイト型:とても軽い(シリコンの1/25くらいの重さ)。
曲がるので、ビルの壁面、窓、曲がった屋根、自動車、ドローンなど、今まで太陽光パネルを置けなかった場所にも付けられます。
日本のように土地が狭くて、屋根が弱い建物が多い国にぴったりです。

3. 発電効率(太陽光をどれだけ電気にするか)の違い
・シリコン型:市販品でだいたい20〜22%。研究レベルでも26〜27%くらいが最高。

・ペロブスカイト型:研究では単独で26〜27%くらいまで上がっています。
特にすごいのはタンデム型(シリコンとペロブスカイトを重ねたもの)で、2025年に34.85%という世界記録が出ています。
重ねることで、太陽光のいろんな色(波長)を効率よく捉えられるからです。

簡単に言うと、ペロブスカイトは同じ面積でより多くの電気を作れる可能性が高いです。

4. 耐久性(どれだけ長く使えるか)の違い
・シリコン型:とても丈夫。25〜30年以上の実績があり、屋外で長持ちします。

・ペロブスカイト型:まだ弱点があります。湿気、熱、紫外線に弱く、簡単に劣化しやすいです。
開発当初は数年しか持たなかったですが、最近は封じ込め技術が進んで10年近く持つようになってきています。
まだシリコンほど長持ちしないのが最大の課題です。

5. コストの違い
・シリコン型:今はかなり安くなっていますが、作るのにエネルギー(高温処理)とお金がかかります。

・ペロブスカイト型:材料が安く、印刷みたいに簡単に作れるので、将来的にはシリコンの1/3〜1/5くらいのコストになる可能性があります。
ただ、今はまだ研究・実証段階で、本格的に安くなるのは量産が始まってからです。

6. その他の違い
・光が弱いときの発電:ペロブスカイトは曇りの日や室内の光でも比較的よく発電します。
・材料:ペロブスカイトはヨウ素などの材料を多く使い、日本が世界で2位くらいの生産量を持っています(海外に頼りにくいシリコンより有利)。
・環境:ペロブスカイトには鉛が含まれる場合があるので、漏れないようしっかり封じ込める工夫が必要です。

7.現在の状況(2026年時点)
・シリコン型:すでに世界中で広く使われていて、信頼性が高い主力です。

・ペロブスカイト型:日本企業(積水化学など)が中心に実証実験を進めていて、2026〜2027年頃から一部で商用化・試験販売が始まっています。

政府も支援していて、2040年までに20GW(かなり大きな規模)導入を目指しています。
最初は壁や特殊な屋根など「今まで置けなかった場所」から広がり、タンデム型(シリコンと組み合わせ)が本命になる見込みです

**現在の記録(2025〜2026年時点の研究レベル)**
ペロブスカイト単独の最高効率:約**26.7%〜27.87%**くらい。
(実験室の小さなサイズで達成。実用的な大きさのモジュールでは20%前後が多いです。)

理論的な上限(Shockley-Queisser限界)も約33%くらいなので、もうかなり近いところまで来ていますが、
1層だけだとこれ以上大きく跳ね上げるのは難しくなっています。

2層式(タンデム型)にするとどう変わる?
・タンデム型は、ペロブスカイトの層をもう1つ(または違う材料)と上下に重ねる構造です。

主な種類:
・ペロブスカイト+シリコン(今一番期待されている組み合わせ)
・ペロブスカイト+ペロブスカイト(オールペロブスカイト・タンデム)

効率の変化(研究レベルの記録)
1)ペロブスカイト単独:26.7%〜27.87%

2)ペロブスカイト+シリコン・タンデム:34.85%(LONGi社が2025年に達成、世界記録。NREL認証)さらに最近の報告では35.0%近くまで到達した例もあります。

3)ペロブスカイト同士のタンデム:約29%〜31%くらい(単独よりは高いですが、シリコン組み合わせほどではない)。

つまり、単独から2層式に変えるだけで、効率が約7〜8ポイント(相対的に1.25〜1.3倍くらい)アップします。
同じ面積のパネルで、1.25倍以上多くの電気を作れる可能性が出てくるんです!

8.まとめ(分かりやすいポイント)
・今の太陽光パネル → 丈夫で長持ちだけど、重くて硬い。広い土地や強い屋根が必要。
・ペロブスカイト → 軽くて曲がる・薄い・作りやすい・効率がさらに上がる可能性大。でもまだ長持ちしにくい。

ペロブスカイトは「これまで太陽光が置けなかった場所に発電を広げるゲームチェンジャー」として期待されています。
数年後には、建物の壁がそのまま発電する世界が少しずつ現実になるかもしれません。

次回 続編で中国はまねできないのか?シリコン型太陽電池の時のように中国にまねされて価格競争で凌駕されてしまうことはないのか?また、このような事態を防ぐ手立てを日本は打っているのか?
についてまとめてみたいと思います。

以上

<X(旧ツイッター)の反応>

吉村洋文(大阪府知事)
@hiroyoshimura

積水化学工業系、ペロブスカイト太陽電池の販売を開始 〉同社は2027年度にシャープの堺工場で年10万キロワットの量産設備を立ち上げ、30年までに年100万キロワット級に生産能力を高める計画だ。 →どんどん進めてもらいたい。ペロブスカイト太陽電池の可能性は高い。 nikkei.com/article/DGXZQO…

(出典 @hiroyoshimura)

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