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臥薪嘗胆(がしんしょうたん)

<故事の概要>
中国の春秋時代、呉と越の争いの中で、越王・勾践(こうせん)が呉に敗れ、屈辱的な捕虜生活を送った。復讐を果たすため、勾践は薪(まき)の上に寝て苦痛を耐え、毎日苦い獣の胆(たん)を嘗めて屈辱を忘れなかった。耐え抜いた末、勾践は呉を滅ぼし復讐を成し遂げた。この故事は、忍耐と努力で逆境を乗り越える精神を表す。

<慣用句の意味>
復讐や目標達成のために、苦難や屈辱を耐え抜き、強い意志で努力を続けること。忍耐強く準備を重ね、成功を目指す姿勢を指す。

<補足>
由来は『史記』や『十八史略』に記された勾践のエピソード。
日本では、逆境を乗り越える強い意志や忍耐力を強調する際に使用。
主に大きな目標や復讐、成功への執念を表現するが、現代では復讐より目標達成の文脈で使われることが多い。
誤用例:単なる我慢や努力ではなく、明確な目的意識と忍耐を伴う場合に使う。

<使用例>
1. 彼は貧困を乗り越えるため、臥薪嘗胆の覚悟で勉強に励んだ。
2. 会社を再建するため、社長は臥薪嘗胆の精神で改革を進めた。
3. 試合に勝つため、選手たちは臥薪嘗胆の努力を重ねた。

<類義語>
刻苦精進(こっくしょうじん):苦労を重ねて努力すること。
艱難辛苦(かんなんしんく):厳しい苦労や困難を耐えること。
忍辱負重(にんじょくふじゅう):屈辱を耐えて重責を果たすこと。
堅忍不抜(けんにんふばつ):強い意志で耐え抜くこと。

以上が「臥薪嘗胆」のまとめです。

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