故事成語:
「竜頭蛇尾」は中国の古典に由来する四字熟語で、特に『文選(もんぜん)』に収録された晋の時代に書かれた文章に登場します。元々は文章や詩の構成について、始まりが壮大で勢いがあるのに終わりが弱々しく締まらないことを批判する言葉として使われました。
故事の概要:
この言葉は、文章や物事の始まりが竜の頭のように力強く印象的であっても、終わりが蛇の尾のように貧弱で尻すぼみになることを表現しています。晋の文人である盧耽(ろたん)が、文章の構成について述べた際に用いたとされています。そこから転じて、物事全般において最初は勢いが良いが最後には勢いを失う状態を指すようになりました。
慣用句の意味:
物事の始まりは非常に勢いが良く、期待を大きくさせるが、終わりにはその勢いがなくなり、期待外れに終わること。スタートは華々しいが、結果が伴わない状況を指します。
補足:
この言葉は、特に努力やプロジェクト、作品などにおいて、最初に高い目標や期待を抱かせるものの、結果が伴わない場合に使われます。
日本語では「尻すぼみ」と似たニュアンスを持ち、批判や反省の文脈で使われることが多いです。
ビジネスや創作活動、スポーツなど幅広い場面で使用される表現です。
使用例:
・彼のプロジェクトは最初は大きな注目を集めたが、結局成果を上げられず竜頭蛇尾に終わった。
・この小説は冒頭が非常に面白いのに、終盤が物足りなく、竜頭蛇尾の印象を受けた。
・彼のスピーチは最初は力強かったが、結論が曖昧で竜頭蛇尾だった。
類義語:
・虎頭蛇尾(ことうだび):意味はほぼ同じで、始まりが虎のように力強く、終わりが蛇の尾のように弱いこと。
・尻すぼみ:物事が次第に勢いを失い、期待外れに終わること。
・中途半端(ちゅうとはんぱ):物事を最後までやり遂げず、途中で中途半端に終わること。
・有始無終(ゆうしむしゅう):始めはあるが終わりがない、つまり物事を完結させられないこと。
<関連する画像>
<関連する動画>
<ツイッターの反応>
デイリー語彙力/日本語とカタカナ語の語彙学習
@goi5150【竜頭蛇尾(りゅうとうだび)】 始めは盛んであるが、終わりになると衰えてしまうことです。 「彼の研究論文は竜頭蛇尾で、序章は素晴らしいが結論が弱かった。」 「その計画は竜頭蛇尾となり、始めは期待されたが次第に忘れ去られた。」
漢検準一級 四字熟語bot
@muzu_yoji_bot竜頭蛇尾【りょうとうだび(りゅうとうだび)】始めは盛んな勢いがあるが、終わりに近づくにつれて勢いが落ちてしまうこと。頭は立派な竜だが、尾は弱々しい蛇という意味から。