刎頸の交わり(ふんけいのまじわり)
故事成語:
「刎頸の交わり(ふんけいのまじわり)」は、中国の戦国時代に由来する故事成語で、史記や戦国策に登場する言葉です。
故事の概要:
この言葉は、戦国時代の趙の藺相如(れいそうじょ)と廉頗(れんぱ)の関係に由来します。藺相如は外交で功績を上げ、廉頗より高い地位を得ましたが、廉頗はこれを妬み対立しました。しかし、藺相如は国家の危機に際し、個人的な感情を抑え、廉頗との和解を選びました。この和解により、二人は互いに命を懸けて助け合うほどの深い友情を築いたとされます。この「首を刎ねられても惜しくない」ほどの信頼関係が「刎頸の交わり」の語源です。
慣用句の意味:
非常に親密で、命を懸けても惜しくないほど深い友情や信頼関係を指します。互いに全幅の信頼を寄せ、どんな困難でも共に立ち向かえる関係を表現します。
補足:
「刎頸(ふんけい)」とは、「首を刎ねる」という意味で、命を賭けるほどの強い絆を象徴しています。
この言葉は、特に男性同士の強い友情や義理を重んじる文脈で使われることが多いです。
現代ではやや古風な表現ですが、文学や歴史的文脈、または親しい関係を強調する際に使われます。
使用例:
・「彼とは刎頸の交わりと言えるほど信頼し合っている。」
・「あの二人はまるで刎頸の交わりのように、どんな困難も共に乗り越えてきた。」
類義語:
・肝胆相照らす(かんたんあいてらす):心から信頼し合い、深い友情を持つこと。
・水魚の交わり(すいぎょのまじわり):水と魚のように切り離せない親密な関係。
・管鮑の交わり(かんぽうのまじわり):管仲と鮑叔牙のような、深い理解と信頼に基づく友情。
・莫逆の交わり(ばくぎゃくのまじわり):互いに心から分かり合える親友の関係。
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